• 不動産取得の計算のポイント~資産を取得した場合~
  •  

確定申告の受付けが2月16日からスタートしています。今回から3回にわたり不動産所得の計算の際に留意いただきたい点についてご紹介していきた いと思います。まず、新たに資産を取得された場合の費用の取扱いについてご確認ください。

建築時の費用は内容により区分します

賃貸マンションやアパートを建築されると、工事費以外にもさまざまな費用が発生しますが、その費用が「減価償却資 産」になるのか「必要経費」になるのかという点については、その内容により以下に区分することになります。
  1. 減価償却資産となるもの⇒認められた耐用年数により複数年にわたって経費化します建物請負代金、建物請負契約書印紙代、地鎮祭費 用、建物の設計料、近隣対策費(建物完成前より支出が予定されていたものに限ります)開発負担金、下水道関係の負担金 等
  2. 前払費用となるもの⇒契約期間にわたって経費化します金融機関への一括払い保証料、長期火災保険 等
  3. 初年度経費となるもの⇒基本的に全額が必要経費となります表題登記費用、保存登記費用、借入金利息(業務開始前に支払ったものは取 得価額)、入居者募集費、不動産取得税 等

(注意点)減価償却資産について、建物から附属設備・構築物への区分
まれに決算書の減価償却資産明細に「建物」とだけ記載されている場合が見受けられますが、建物は鉄筋コンクリート造は47年、鉄骨の場合は骨格材の厚み により19年・27年・34年のいずれかがその耐用年数とされていますので、建築費用が経費化されるのに長い年数を要します。しかし、賃貸アパート・マン ンションの建築費には必ず電気設備や給排水設備などの「建物附属設備」や駐車場の舗装などの「構築物」があるはずです。建物付属設備や構築物は耐用年数が 15年程度のものが多く、建物に比べて耐用年数が短い分、早く経費化することができますので、なるべく区分して減価償却費の計算をするようにしましょう。

備品については金額により判定します

エアコンや給湯器などの備品については、金額により取扱いが変わります。1個又は1組の取得価額が10万円未満の もの又は使用可能期間が1年未満のものについては、全額をその事業の用に供した年の必要経費に算入します。取得価額が10万円以上20万円未満のものについては、確定申告書に一定の明細書を添付すること等を要件として、3年にわたって1/3ずつ必要経費に算入すること ができます(年の中途で購入したとしても月数による按分は行いません)。 なお、取得価額が20万円以上のものは、減価償却資産として定め られた耐用年数で減価償却することになります。

また、青色申告者については、平成15年4月1日から平成20年3月31日までの期間内に取得した取得価額が30万円未満の減価償却資産については、確定申告書に一定の明細書を添付することを要件として、全額を必要経費に算入することができます(年間300万円が限度です)。

とを要件として、全額を必要経費に算入することができます(年間300万円が限度です)。

通常の場合(原則)
取得価額
取り扱い
10 万円未満 全額経費算入
10万円以上
20万円未満
1/3ずつ経費算入
20万円以上 減価償却の対象(法定耐用年数により経費 化)
青色申告者の特例
(平成20年3月31日まで)

30万円未満であれば
全額経費算入する
ことが可能