「相続税対策にはマンション経営が良い」 今では常識のようにいわれています。多くの場合、家主の生活拠点から近距離での経営をイメージしていると思います。
今回はあえて「遠隔地でのマンション経営」について考えてみたいと思います。
あえて遠隔地でマンション経営する2つのメリット
1つ目のメリット
1つ目は購入する物件の選択肢が広がることです。
購入する物件のエリアが広がれば、当然ながら売りに出されている物件の数は増えます。エリアや都道府県で売却物件の数は異なりますが、エリアを1カ所に絞り込むよりは2カ所、3カ所と増やすことで物件数は多くなっていきます。相続税対策としてマンション経営を始めるにしても、満室経営を目指さなければ節税効果を最大化できないことは、これまで解説してきましたが、少しでも条件の良い物件を購入するためには、候補物件が多いにこしたことはありません。
都市部と地方の価格差について考える
2つ目のメリット
2つ目は、さらに、都市部の資産家にとっては、地方の物件を選ぶことで自身の拠点の近隣より安価で優良な物件が購入できる可能性が高いためです。
例えば3,000万円の物件の購入を考えたとき、東京では中心部より離れた物件や交通の不便な物件になるかもしれませんが、地方であれば優良な物件を手にできる可能性が高まります。
逆に地方の資産家にとっては、都市部の物件を購入することで大きな節税効果を得ることもできるでしょう。
分散投資によるリスクヘッジという考え方
物件エリアを限定しないほうが優良物件に出会える可能性が高まる
さらに分散投資をしてリスクヘッジするという考え方もあります。都市部の資産家などは地方のほうが利回りの高い物件が多いというマーケット事情もありますが、災害の影響も見逃すことはできません。アパート・マンションを特定のエリアに限定して所有していた場合、そのエリアが被災することで資産の多くを失ってしまう場合もあり、ポートフォリオという観点からも物件のエリアを分散させようと考える人が増えてきています。
これらのことから、購入する物件のエリアを限定しないほうが相続税対策の効果を高める優良物件に出合える可能性が高まります。