2008.10.27

東京茅場町/「居酒屋 大根(おおね)」

「灯台下暗し」である。不覚だった…。日本橋から八丁堀に本社を移して早4年。その前から茅場町に在住し今も八丁堀に住んでいるにもかかわらず見落としていた銘店があった。
まずメニューに感動させられた。奇を衒わずシンプルでそれでいて店主の料理への拘りがストレートに伝わってくる。しかも流行の“ジャパニーズキューイ ジーヌ”とは一線を画す本格日本料理。しかも肉も使わず魚と野菜だけで五感を震わせる料理を提供する。

「素晴らしい!」の一言に尽きる。「大根」と書いて 「おおね」と読ませるこの店はまず一品目のお通しが店の看板メニューを日替わりで食させてくれる。前日の余りモノを切り出してくる店とはまず客に対する心 がけが違う。「枝豆」ひとつとっても単に“茹でてある”のはではない。昆布だしで炊き込んであるのだ。しかも豆は群馬の天狗山。「う~む」唸らざるを得ない。
刺身の盛り合わせも¥2,700なのに築地の場外の鮨店でも味わえないほどの鮮度。高い鋭角の切り口で奥歯でコリっと言わせる。油揚げを炭火で焼いて鰹 の酒盗を回しが消しただけの「油揚げの酒盗焼」。組み合わせといい焼き加減といいそのアイデア…すべてが卓越した料理人であることを示している。アレンジ も絶妙である。「生湯葉のせの旨出汁ジュレがけ」は、ネーミングのまんまでありながら期待を裏切らぬ、期待を超える出汁の旨みと素材の甘さを味あわせてくれる。「素晴らしい!」料理・気遣い・店構え・器・酒・品揃え…そして大切な値ごろ感。
すべてに超越したまさにオーソドックスでありながら異色な“居食屋”である。是非是非予約の上足を運ばれたし!間違いなく、遠方からも来る甲斐のある逸品にめぐり合えるはず。

「居酒屋 大根」
東京都中央区日本橋茅場町3-8-10 リベラ茅場町1階
TEL  03-3666-6979

Twitter Facebook はてなブックマーク LINE
JPMCは
賃貸経営のプロとして
オーナーさまの問題を解決し
資産価値を最大化します