2017.10.10

鹿児島市/鰻「うなぎの美鶴 」

鹿児島空港から市内へのタクシー車中、たまたま運転手さんが鮨と鰻の元板前さんとのこと。
浜名湖を擁する静岡県が養鰻日本一かと思いきや、
1位 ダントツで鹿児島県、2位 宮崎県、3位は愛知県である。

鹿児島も薩摩川内・霧島・指宿…数多く養鰻メッカがある中で、最盛期の土用の丑に食するなら
冷たい伏流水で夏場でも身が締った霧島産一押しとの事。
そんな会話の後、まさにタイミングよく古くからの鹿児島のパートナーに鰻重をお昼にご馳走になった。

市内から車で走ること25分、結構な山奥まで来た。紺の暖簾に白文字で「美鶴」の店名。
時刻は正午まであと30分ほどあったが満席である。他には見渡す限り山と河しかない場所。
暑いさ中でも待つしかない。
結局、駐車場に着いてから約1時間に「鰻重上(2,700円)」が運ばれてきた。
「鰻重」と銘打っているがお皿に蒲焼、ご飯と肝吸い香の物が御膳に載せられて供される「蒲焼定食」である。

「ん?」ゴチになっていながら言いにくいが、
これで2,700円?圧倒的なコストパフォーマンスにまず驚く。

東京なら、倍で当然なボリュームである。
「あぁ、なんとも香ばしい」
程よい焼き色が目から、醤油系のタレの焦げた香りが鼻から、
有無を言わせず食欲をそそらせる。
鰻一筋42年の御亭主が当然しく注文を受けてから鰻を捌き、
串を打ち、焼いていく。1時間納得の待ち時間である。
その手際の良さも味のうち、まさに職人技。
捌きたての生きた鰻だけがもつ特有の「鰻の香り」と「味」。
西日本の鰻調理法である”直焼き”特有の皮目の美味さ脂質のストレートな甘味。

遠くまで来ても待たされても食する価値の十二分にある「鰻重」である。
関東人にはやや甘めのタレながらしっかり塩気も聞いていて甘味を抑えられている。
硬めに炊かれた白飯にこれでもか!という位に良く合うタレである。
鹿児島のランチに黒豚とんかつもいいが、
養鰻日本一の鹿児島、質でも日本一かもしれない。
必食の一皿である。

うなぎの美鶴
鹿児島県鹿児島市下福元町3573-4
定休日 日曜日、盆・正月

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