2018.10.10

水戸市/鰻「中川楼」

「水戸」。地名に由来でもある通り那珂川を始め多くの河川や千波湖等、水源の多い町である。
また歴史もある。
かの水戸黄門の実父、徳川頼房公が御三家として封じられて以来の町でもある。

歴史が古く、淡水の水源に恵まれた地域は鰻の名店が多い。
勿論水戸もその一つである。
その名店の雄、水戸市泉町の『中川楼』に招かれた。
店構えは全くの料亭である。
惜しむらくは元の店は2011年の震災で半壊してしまい、
門構えや一部に昔の遺構が残るだけであるが、
それでも歴史は十二分に感じられる。

奥の座敷に案内され待つこと15分、昼の蒲焼定食が運ばれてきた。まさに王道中の王道の「鰻重」である。
丼ぶりでも樹脂製の重でもなく、本物の漆塗りの「御重」である。蓋を開けてみると綺麗な焼目の、それでいて必要にして十分なだけで余分な調理の一切ない蒲焼が顔を出す。
見た目通りの濃すぎず、甘過ぎず、背開き蒸し焼きのお手本のような蒲焼。
タレはやや控えめ上品な味付け。
もし物足りなければ机上の容器に別添えされている。
う~ん、これなら山椒無しの方がいけるかな?と思わせるような上等さである。
まさに関東に生まれたものならだれでもホッとする味である。
今日日の鰻の高騰、店構えからすれば、かなりお値打ち。
それでいて大満足の“鰻重”である。

黄門・梅干し・水戸納豆。それにこの鰻とくれば、
茨城県が魅力度最下位に甘んずる理由がわからない。

鰻「中川楼」
茨城県水戸市泉町3-5-6
営業時間
11:00〜22:00

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