「猪口才（ちょこざい）」とは、小才があって、なまいきなの意。
変わった店名ながら惹かれるものがあり、ランチに社員と来店。
店頭に「春夏冬」という看板が出ている……。
後で聞くと「秋が無い ＝商い中」とのこと。のっけからシャレが効いている。
店内には自動石引き臼がある。これは本格的。
店内はカウンターが7～8席、小上がり4席、テーブル2人席×2、4人席×1。
テーブル席に座り、迷わず「鴨汁（蕎麦）大盛」をオーダーした。
ちょっと長めの待ち時間、20分ほど。「二八」や「十割」は良く聞くが、
ここは“九割”蕎麦粉。少ない“つなぎ”の割に物切れも、パサつきもなく、
お勧めの天塩で一口頂いてみたが、蕎麦粉の風味と、アルデンテののど越しを
兼ね備えたとても“小才”ではない感。
味のみならず、上げ底の笊だと高を括っていたが、その割には量も十分ある。
蕎麦出汁は、甘過ぎず辛からずの関東らしい、醤油の元々の風味を生かした仕上げ。
また、鴨汁が「美味い！」。合鴨の良さを最大限引き出した味付け。
ロースの甘みと蕎麦出汁が相まって、量的には十分なはずの蕎麦が足りなく感じる。
早くこれを溶かし込んだ“蕎麦湯”が飲みたくなる。
蕎麦湯も、茹で湯に蕎麦粉を溶かし込んだ、とろみの付いたタイプの蕎麦湯。
鴨汁の脂が合う！石岡でこの価格の蕎麦。それでいて引きも切らない客足。
小才どころかご亭主“商才”ありと見た。若しや「秋なし」は「空なし」の願掛けか。
猪口才
茨城県石岡市東石岡5丁目2-36
TEL：0299-27-1166
営業時間：11:30～15:00 （14:30L.O）
17:00～21:00 （20:30L.O）
定休日：不定休
