奄美の名物といえば、鶏飯（けいはん）である。
奄美大島の鶏飯は、もともと島内の笠利町あたりで伝承されていた郷土料理で、
昔はヤマシギやシロハラなどの野鳥を使用していた。
江戸時代の琉球処分後、奄美は薩摩藩に割譲され島津家支配となり
北大島で薩摩藩の役人をもてなすために鶏肉を用いるようになったという。
そして近年1968年に島を訪問された美智子上皇后様が皇太子妃時代にこれを召し上がられて、
お代わりをされたことから、全国から島を訪れる観光客の人気を博し、
奄美大島を代表する郷土料理となったとのこと。
ちなみに沖縄にも似た料理として「ケーファン」がある。
その奄美を代表する鶏飯の名店が「鳥しん」である。
おもにランチで供される鶏飯、夜の主役は焼き鳥を始めとする鶏料理の店である。
鶏ガラでなく、丸鶏からしっかりととった淡白な中にもコクと甘味を含んだ出汁を、
ほぐした鶏肉、甘辛く煮付けた椎茸、錦糸卵、地元のパパイヤ漬け、葱、きざみ海苔、
刻んだタンカンの皮（陳皮）、白胡麻などの薬味をのたご飯（丼）に回しがけて頂く、
間違いのない味である。
奄美のランチはこれで決まり！薬味や出汁の違いをそれぞれの店で味わうのも一興である
鳥しん
奄美市名瀬伊津部町12-6
TEL：0997-53-6515
