浅草と言えば蕎麦、寿司、洋食、甘味、和菓子。
渡航者のみならず日本人にもノスタルジックな味の宝庫である。
鰻の名店も多い、がご多分に漏れず昨今の鰻屋おいそれと入れる値段ではない。
贔屓にしてた名店もついに鰻重が6,000円を超えた。
嘆息交じりには帳場に向かえない金額である。
そんな数ある浅草の鰻屋中でもその味に比して
極めて庶民的?な価格で人気を博するのが、
浅草中央通りにある「小柳」である。
店先には立派な柳と松の木が目印である。
外見は青いタイルの壁に白い暖簾と風情を感じる、
内装はやや居酒屋チックだが…旨くて安けりゃ気になるまい。
しかも一人でも入りやすい入口左側のカウンター席から、
四人掛けテーブル席、おまけに二階には一個小隊(30名)の宴会可能な座敷まである。
注文してすぐ来るのがまた小柳のいいところ。
キタキタお目当ての鰻重。
小柳の鰻重は、香ばしい焼き目と、
口に入れたとたんホロっとほどけるふわふわの食感、
甘すぎず辛すぎない、ちょうど良い味わいのタレ!文句なし!
これがきょうびなんとお江戸は浅草のど真ん中にも拘わらず、
竹¥3,300、その上の松でも¥3,850で頂けるのだから驚きだ。
別注にはなるが肝吸いも¥110。
家具量販店の十八番を奪う「お値段以上」であることは鰻重同様請け合いだ。
鰻重の前に一品料理をつまみに一杯もおつですなぁ。
お誂え向きに鰻屋の定番「鰻巻き」「鰻ざく」「肝煮」に加えて
「板わさ」「オニオンスライス」「ごまいわし」「焼鳥」「もつ焼」など多種多品、
呑みすぎ注意である。
特にその日のおすすめ「蓮根のきんぴら」と炊いた鰯をごまよごしに仕立てた
「ごまいわし」が気に入った。
暑い夏のスタミナ補給にも、ちょっとした居酒屋として
寒い冬に体をあたためたいときも。浅草にお越しの貴兄は是非!
鰻 小柳
東京都台東区浅草1-29-11
TEL:03-3843-2861