2024.12.31

北海道函館市/イタリアン「エノテカ・ラ・リコルマ」

2024年は春にアメリカ、夏に欧州へと渡航した。
どこへ行っても、円換算する度に円の弱さに毎度一抹の寂しさを感じたものである。
国内も諸物価高騰の波が押し寄せてきている。
そんな中訪れた函館のとあるレストラン。
一日二組しか入れないという予約困難店を有能な秘書殿がとってくれた。

さて予約日当日その所在地へ行ってみると…プレハブ的な平屋の建物。
「ホントにここ?」と恐る恐る、予約10分前に入店。
存外外から見たのと違い中は広く確かに名店の雰囲気あり。
この広々した店内でたったの二組しか今夜のディナーが供されないのか、と驚く。
これが更に驚かされることになるのである。
吉村オーナーシェフ厳選の函館周辺、北斗市、七飯町等地場の素材を十二分に活かし切った上質なイタリアンフルコースを味わえるのである。

アペタイザーに近海生鮪のカツ。
カツ?お刺身?きちんと表面は揚っているのに中はアルデンテ!とにかく旨い!
噴火湾の毛蟹の冷製パスタ自家製キタッラ。
ここ人口24万人の函館だよね?いやー、本気で美味しい。
知内産釣りキンキのスープも、サフランを一切使ってないのに出汁と素材が乳化して奇麗な発色。
パン。森町・赤井川おおば製パンのパンドカンパーニュ地元名ベーカリー「おおば」の、
酸味の聞いたライ麦のカンパーニュを北海道ならではの、
新鮮な無塩バターに味のある藻塩をつけて頂く。
函館産蝦夷あわび、言わずもがなの味である。


更に七飯町産松茸のリゾット、米も勿論道産の新米である。

メインの北斗市おぐに牧場のおぐにビーフのロースト。
部位はローストのことだが、黒毛和牛というより赤牛に近い脂身が細かく“軽い”テイストである。

どれもこれも旨かったが、その日の一番は「函館湾の穴子のフリット」である。
カリッと揚げた衣にフワッとしたアナゴ。
その上に薄くそして食感よくスライスされたキュウリ、
更に自家製バジルソースが回し掛けしてあるのである。
こんな「アナキュウ」食べたこと無い、未知との遭遇であった。

これだけ堪能して…、なんとコース¥13,000。
デフレスパイラル真っ盛りである。
料理の味に唸り、お会計にまたも唸った函館の夜。

イタリアン エノテカ・ラ・リコルマ
北海道函館市富岡町2-33-12
TEL:0138-42-8303

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